今回は私が起業するまでに行ったことをまとめた。
設立までの軌跡なので、これから起業する人には参考になると思うが、既に起業している人には役に立たないこと請け合い。
これから起業を考えている人は是非参考にしてほしい。
私が会社を設立するまでの軌跡を別のブログに書いていたのだが、無料ブログだったし、アドセンスも月に100円くらいにしかならなかったので、そちらのブログを閉鎖してこのサイトに内容をまとめなおして移すことした。
合同会社か株式会社か
起業をしようと決めた時、まず個人事業主になるか法人を設立するか悩んだ。
法人は設立や維持にお金がかかるが、個人事業主は利益が出るまではお金は特にかからない。
私は、自分にプレッシャーをかける意味と、社長と名乗りたいという欲で、法人を設立することに決めた。
私は当初、合同会社というものをあまり知らず、株式会社を作るつもりでいた。株式会社の長は代表取締役なので、肩書きがとにかくカッコいい。
行政書士・司法書士探し
やはり複数に聞いて費用を確認するのが良いと思い、3つの事務所に電話をした。
以下の3者だ。
- ベテラン1人の事務所(司法書士)
- 若手1人の事務所(行政書士)
- 複数名の先生を抱えている企業的な事務所(司法書士も行政書士も複数名)
それぞれ特徴があり三者三様だが、株式会社の設立の費用は30万程度。
株式会社設立費用
株式会社設立30万の内訳
- 定款認証手数料50,000円
- 登録免許税150,000円
- 司法書士・行政書士への報酬100,000円
この報酬の部分は事務所の方針で安く出来るため、30万円未満のところは沢山ありる。しかし、20万円は役所に支払っているので、自分でやっても20万は最低でもかかるということだ。
すると若手の行政書士の先生が「合同会社にするという選択肢はないのですか?費用は抑えられます。」と提案してきた。
他の二者は料金を言うだけだったが、この方だけ合同会社という提案をしてくれたので、無知な私には提案をしてくれる人の方が良いと思い、この方に会社設立の手続きを依頼した。
合同会社設立費用
合同会社設立に掛かる費用の内訳
- 登録免許税60,000円
- 司法書士・行政書士への報酬
手続きも少なくなり、司法書士や行政書士の報酬も安くなる。つまり人によっては10万程度でも法人設立が可能だ。
合同会社に決定
私は合同会社設立に決めた。
合同会社の問題点
「合同会社?は?」と言われることが稀にあるのは良いのだが、問題は社長の名称だ。
合同会社の長は代表社員だ。代表取締役よりはだいぶかっこ悪い。
合同会社設立へ
私は行政書士さんのアドバイスに従い、合同会社を設立することに決めた。
本当は株式会社にして、代表取締役とかっこよく名乗りたかったが、費用がやすかったし、設立に必要な書類も少ないし、アップルジャパンも合同会社だということで、社会的信用も著しく低いわけではないと思い、代表取締役ではなく、代表社員で我慢することにした。
手続きは行政書士に任せる
手続き自体は行政書士さんが全て行いますので、基本的には言われたとおりにするのみ。
前述の通り、費用は6万円+行政書士さんへの報酬だ。
費用6万円は収入印紙で、行政書士さんへの報酬は普通に振り込む。
定款作り
当然ほぼ行政書士さんに聞かれることに答えるだけですが、自分で考えないとならないのは、「社名」「目的」「資本金」この3つだ。
社名で悩むとすれば社名の前と後のどっちに合同会社を付けるかくらいだろうか。
私の場合は「ハートリング合同会社(Hartling LLC)」にした。
社名の由来
興味はないだろうが会社名の由来を書いておく。
私の産まれた年に国連難民高等弁務官だったポール・ハートリングさんの名前をお借りした。本当の難民を助けるのは無理だが、ランチ難民や転職難民などの困った人を助けたいという思いを込めた。
しかし、ハートの指輪みたいに思われてしまい、今では少しミスった気がしている。
目的
目的とは、会社が行う業務内容のことだ。
1、飲食店の経営
2、イベントの企画・実施
3、
こんな感じで決めていく。
私は、有料職業紹介業を行うことと、求人サイト運営は決めていたが、それ以外は構想段階でしっかりと決めてはいなかった。
しかし、一応これに書いていない仕事は出来ないし、確実に行う業務しか書けない訳ではないので、やるであろうことや、やりたいことは書いておこう。
私は何となく、区切りよく10個決めた。項目が1~10で区切りが良いかなぁと思っただけだ。しかし、失敗した。
9、 ○○○○
10、○○○○
11、前各号に付帯する一切の業務 ←
最後に、おまけの1項が追加されるのだ。
めちゃくちゃ区切りが悪くなってしまいました。しかし、件名に10項目考えたので、どれを削ろうか悩んだ。
行政書士さんに「10項目ピッタリにしたいんですが…」と言ったら「え?なぜ?」みたいな感じだったので、「いや、やっぱり良いです…」とそのまま11項とした…。
資本金
有料職業紹介業をすることは決めていたので、500万円を資本金とした。
有料職業紹介業を始めるには500万円の資産が必要だからだ。
ただの起業であれば、安くても起業出来るが、どうせ支出するものはあるし、収入も資本金が無ければ、それを建て替えて支払わなければならない。
会社設立に掛かる費用は遡って経費にできるし、資本金はそれなりに準備した方が無難だ。
いよいよ設立申請
定款には設立日は書かない。申請する日が設立日になる。
私は自身の誕生日が9月2日なので、9月2日に会社設立も合わせようと思い、それに合せて申請してもらうことにした。
定款が完成したら、印鑑と収入印紙が必要になる。
印鑑
定款作成の際に会社名や出資者は決まっているので、以下の印鑑が必要になる。
- 自分の会社印(丸いやつです。角印ではありません。)
- 出資者全員の実印(個人の印鑑です。自分が出資するなら自分の印鑑も必要。)
- それらの印鑑証明。
この時点で自分の会社印があるわけないので、印鑑を買わなければならない。
また、もし自分の印鑑を登録していないのならば、まともな印鑑を買って事前に印鑑登録しよう。しかし、これまで個人で銀行に登録した印鑑もあるでしょうから、その印鑑で統一するのも悪くはない。ただ、設立後にも個人の印鑑を使う機会は多いので、良い印鑑を作っておいた方が良い。
次に、会社の印鑑と角印を購入する。
私はもちろんネットで購入した。二つで15,000円程度のものを買った。社長の肩書きは合同会社なので「代表社員」だ。
お金に余裕がある人は、もう少し高いものを買おう。印鑑は長年使い続けると割れるので、丈夫な高い印鑑の方が良い。印鑑を変えると、役所関係に届け、銀行にも届け、結構面倒だ。
私は、ハンコヤストアドットコムで購入した。実際に買ってみたが特に割れることもないので、オススメできる。私が買った印鑑と同じもののページも載せておくので、参考にして欲しい。
公式サイト▶▶ハンコヤストアドットコム
私が買った印鑑▶▶黒水牛2本セット
収入印紙
収入印紙は行政書士・司法書士さんが用意して、後から請求されるパターンもあるかだろうが、私は買ってこいと言われた。
収入印紙は登録税なので、司法書士・行政書士のさんへの報酬ではない。自分で設立してもかかる。また、収入印紙は郵便局で購入出来る。
ちなみに小さい郵便局だと品切れのときがあるので、事前に電話確認しよう。私が利用した郵便局は取り置きもしてもらえた。
自分を含む出資者の印鑑証明を渡して、定款などに印鑑を押して、収入印紙を渡して終わりだ。
司法書士・行政書士さんの報酬を支払うタイミングは色々あると思いますが、私は印鑑を押しに来る前に振り込んでくれと言われたので、振り込みました。私が請求されたのは5万円+税だ。
ちなみに、開設前に使った起業にかかる費用は経費に出来ますので、領収書は貰っておこう。収入印紙の領収書もお忘れなく。
細かくいくなら、そこ移動する交通費も経費に出来ますので、SUICAなどにチャージするときの領収書もとっておこう。
あとは司法書士・行政書士さんが申請してくれる。会社の印鑑登録は設立申請時に一緒に行ってくれる。
会社設立完了
申請して10日くらいで、会社の謄本(履歴事項全部説明書)が取れるようになる。この履歴事項全部説明書を手に入れられるようになったら、会社が法的にも存在することを証明できるようになり、「私は社長である!」と言えるようになる。
私が謄本を貰って1ヶ月以内に行ったこと
法人設立届出書
以下の3か所に届出する。税務事務所と税務署は一緒だろうとか思わずに、ちゃんと3か所に提出すること。
基本的に提出したら終わりで、その場でアレコレ聞かれることはないので緊張しなくていい。一応、会社の印鑑は持ち歩いておこう。
- 法務局
- 税務事務所
- 税務署
ちなみにこの3か所には謄本を付けなければならないが、写しでOKだ。
おつかれさま
これでやっとあなたは社長になれる。
中々大変な作業なので疲れると思うが、人を雇う場合は、ハローワークや労働局にも行かなければならない。
司法書士や行政書士に頼んでもコレだけ大変なので、是非とも頼もう。