ブラック企業やらグレー企業で働いてみたり、フリーランスで自由になれるかと思ったら地獄だったり、起業してみたら集客が大変すぎて精神的に病みそうになったり、集客が上手く行っても一人じゃ対応できなくなって疲れ果てたりと、何をやっても楽にならない人生を歩んでおります。
自分で仕事を始めると、ブラックもホワイトもクソありません。生活のために必要なお金を稼ぐまで休む暇なんてありませんし、贅沢しようと思えば寝る暇もありません。
というより、起業というのは「寝る間も惜しいほど仕事がしたい」という人じゃないと難しいですね。
と、まあ、ブラックがなんぼのもんじゃいという話に見えるかも知れませんが、会社員となれば決まった給料の中で働くので、酷使される訳にはいきませんね。
それに、同じ職種でもブラックとホワイトが両方あるなら、ホワイトが良いに決まってます。
さて、では、今日はブラック回避のための一つの参考として、固定残業45時間についてお話しします。
ちなみに私は、固定残業が45時間のところと16時間の所、そして残業無しの所に勤めたことがあり、求人票や会社の規則を作る側にいたこともある人間です。
固定残業45時間の会社はブラックである可能性大
世の中の中小・ブラック企業は、基本的に「最低の給料で、最長の時間働かせたい」と思ってます。
「経費をできる限り削って、売上は最大にしたい」のはビジネス的には当然ですが、その経費削減の考え方が人件費にまで及んでしまっています。
人材がいなければ会社は存続できない訳で、その人材を大事にしないのは残念な会社であることは明白ですね。
固定残業45時間は現行の法律的では。最長の固定残業時間です。
恥ずかしげもなく最長の固定残業時間を設定している会社です。これを見たら目を疑った方が良いです。
というわけで、固定残業45時間の会社には勤めないことが賢明である。ということで結論で良いのですが、会社は固定残業を何のつもりでつけてるのかをお話しします。
ブラックに限らず会社が固定残業をつける理由
まず、固定残業を付けたらブラックということはありません。
会社側が固定残業をつける理由は大きく分けて3つあります。
例えば、固定残業を45時間つけた会社があるとして説明します。
- 必ず月45時間は残業するので固定残業を組み込み支給額を上げて、求人票に載せるため
- 最大でも45時間しか残業しないので、45時間の固定残業をつけて残業代を計算する手間を省くため
- 最大で45時間つけれるので、とりあえずつけて、あとはサービス残業させる
45時間の残業が長すぎるのは一旦置いといて、1〜2は意味としては理解できますよね。
3は明確にブラックなので、3の会社については何も言うことはありません。
ブラックは人を捕まえたら、もう死ぬまで働かせたいので、「法的に45時間付けれるから付けといて、それ以上は違法になっちゃうから、45時間以上はサービス残業やな」みたいな謎の発想を持っています。
残業代は「通常の時給×1.25=残業中の時給」になるので、割高です。
なので、残業はなるべく減らしたいのが普通です。まあ、だから、ブラックではサービス残業が大流行します。
しかし、1日8時間だけで仕事がスパっと終わるような組織づくりも至難の技ですが。
もし8時間以上働かせないスーパーホワイト企業があったとしても、大人気すぎで入社は困難でしょうから、ちょっと固定残業があるくらいならゴチャゴチャ言わない方が賢明です。
固定残業の仕組み
固定残業代は、本来は、前述の1と2のように「超えることのない位に多めに設定して、残業代の計算の手間をなくすため」もしくは「求人票に書く給料を高くするために、確実に残業する分を先に払う」という、どちらかの目的があります。
ここから企業側の注意点があります。以下の通りです。
- 固定残業分を働いていなくても、固定残業分の残業代は払わなければならない
- 固定残業を超えた分は、追加で支給しなければならない
- 固定残業が余っても翌月等に持ち越すことは出来ない
1年間の変形労働時間制などにしていない場合は、このようになります。
働いてないからと固定残業代を引かれたり、固定分を超えても追加支給がなく翌月に回すなどの謎の調整がされる場合は、違法ということになりますね。
固定残業代が入った給料がどう表記されるか見てみよう
残業代が無かった場合、給料が20万だとしたら、固定残業が入るとどうなるか考えてみましょう。
月に20日間、8時間が基本ですので月160時間ということで計算してみましょうか。
- 固定残業なし:20万+交通費等/労働時間160時間
- 固定残業20時間:23万+交通費/労働時間180時間
- 固定残業30時間:24.6万万+交通費/労働時間190時間
- 固定残業45時間:27万+交通費/労働時間205時間
20万と27万ではだいぶ違いますね。
しかし、固定残業45時間の場合、月の労働時間が205時間になりますので、1日あたり10時間半になります。休憩を入れると11時間半となります。
通勤にも時間がかかりますから、12時間以上を仕事に拘束されることになります。
それに、27万もらえるとは言え、毎日12時間拘束はキツイですよね。
基本的に会社と家の往復だけになり、趣味などをもつ余裕もないでしょう。
そして何より、元の給料は20万で、残業で稼いでるだけですから、看護師などの激務と言われる仕事と同じ仕組みになってます。
固定残業45時間付きで27万というのは、実質は給料20万とイコールじゃないけどイコールみたいなもの
205時間拘束から更にサービス残業させられる企業もある
単に固定残業代以上の残業代を華麗にスルーしてくる凄まじいブラック会社もありますが、その他にも「学び」とか言って変な課題を渡されたり、業務時間外も成長のために自主的に出社するように言われたりします。
会社からの指示であれば、あらゆることが業務になります。なので、学びとか成長とか言ったって、実質的に指示があれば、それは業務です。
学びとか成長とか言って、「お前の為だぞ」と洗脳するために言ってるんです。
最初はこの洗脳に引っかかってしまうかもしれませんが、200時間以上の労働を2週間もやってれば体が限界に来てることに気づくはずです。
そしで、「体がもたない…」となった時に、クビを切られるのか、更に洗脳されるかのどっちかです。
洗脳が完了すると、頭がおかしくなって疲れを感じなくなり、一定期間ロボ化できます。
ブラック企業の常套手段
ブラック企業というのは、基本的に洗脳で成り立ちます。
では、洗脳とはどうやって行うのでしょう。
この辺は専門ではないので分かりませんが、概ね以下の感じのようです。
- 時間・自信・情報を奪い思考停止させる
- 長時間拘束で体力を奪う
- 追い込だところで褒めて拠り所にさせる
- 成長や将来のために支援すると言って裏切れなくする
まず、長時間拘束で疲弊させ、行動を起こせないようにします。
そして、ひたすら論破や説教をされ続けて、自信を奪います。また、嘘の法律や規定を教え込み、正しい情報をシャットアウトします。
月に200時間以上働かされますから、体力は自然に奪われていきます。ストレスで寝れない日も多いでしょう。
しかし、追い込むだけ追い込んで、突然褒めてきたりします。これはDV男などが無意識に使っている手法ですね。
更に、上司は「これだけダメなお前を育てるために支援してやってる」的なことを言って師匠ヅラします。
「これだけ世話になってるから…」「キツイけど、あの人についていけば間違いない…」みたいに思わせてきます。
こんなことを繰り返されると、徐々に洗脳状態に落ちていきます。
普通はこんなことをされるとおかしいってのは分かると思いますが、普通の判断力を失わせるのが洗脳ですからね…。
ブラックでは、洗脳にかからないまともな人ほどすぐに辞めるものです。
求人票には書かず、雇用契約書にこっそり書いてるクソブラックもある
ブラック企業は、社員に対する親切なんて頭にありません。
ですので、求人票には「実働1日7時間で10時出社でフレックスやリモートもあり」なんて、めっちゃホワイトベンチャーなフリしたりします。
いざ面接が終わって採用となったら雇用契約書に、「1日8時間+固定残業45時間」と書かれてたりします。
実働7時間は思いっきり嘘ってことですね。嘘じゃない場合は、数少ない待遇が良い人の労働時間とか。
10時出社が基本なのは本当だとしても、固定残業45時間ですから、10時よりも早く来ないといけなかったり、深夜まで働く羽目になります。
求人票にはなくても、雇用契約書にしれっと書いてある場合がありますから、注意しましょう。
最後に|固定残業45時間でホワイトはあり得ない
繰り返しになりますが、基本的には固定残業をつける理由は2つでしたよね。
「どうせ残業するから、毎月固定で払うであろう残業代を固定残業にして求人票をよく見せる」
「これ以上残業しないだろうというラインで固定残業をつけて、残業代計算を楽にする」
こう言う真っ当な理由だったら、固定残業が45時間までにはしないはずです。
「20時間くらいしか残業しないけど、MAXの45時間にしとこかー」なんてのは、流石に人件費が無駄な訳ですから、まともな会社がそんなことする訳ありません。
そして当然、安い給料で200時間以上働かされる組織は、組織として成り立っていないと思われます。
そのうち条件が悪すぎるのがバレて人が集まらなくなり、人手不足倒産に向かっていると言えるでしょう。
人件費を削減するしか道がないくらいの売上がないか、人件費を削減して従業員を人柱にしてでも上層部が稼ぎたいかのどっちかです。
固定残業代が45時間の求人を見つけたら、うっかり応募しないように気をつけましょう。どうせ体が持ちません。