「辞表を叩きつけてやる!」と言ってみたり、「そんな会社には辞表を叩きつけてやれば良いんですよ」とアドバイスされたり。
「あなた達はどこの重役なんですか?」と笑ってしまいそうになります。
伝われば何でも良いんですが、叩きつけた挙げ句にバカにされたら、大きなストレスです。
叩きつけるなら、辞表じゃなくてせめて退職届にして最後のストレスを回避しましょう。
辞表とは
辞表とは職を辞めることと相手に通知する文書です。
ただし、会社の役員などの偉い人か公務員用の文書です。
普通は、辞表なんて単語を思いつかないハズなんですが、ドラマかなんかで辞表と書いた封筒を取り出し、上司の机に叩きつける描写でもあったんでしょうかね。
普通は、一般社員は辞表なんて書きません。
おそらくその辞表を叩きつけた人は、偉い人か公務員だったのでしょう。偉い人というのは、役員や部長以上と言ったところです。
辞表が、偉い人と公務員専用になっている正確な理由は分からないのですが、おそらく、通常の労働契約ではないから差別化しているのだと思います。
ある程度以上偉くなると、「じゃあ、民法に則って2週間後に辞めます」とか「就業規則に則って、1ヶ月後に辞めます」というのは難しくなります。引き継ぎを行う義務があるからですね。
公務員も、雇用契約などはなく、労働基準法なども適用外になっています。
あと、偉い人の場合は、その役職だけを辞めるという意味でも使います。役職を辞めて一般社員になる時に使うんですね。
よって、あなたが役職についていなくて公務員でないのに、辞表を叩きつけると笑われる可能性があります。
「え?何の役職を辞めるの?(爆笑)」と、カッコよく辞めるはずが恥をかいてイライラして辞めなければなりません。
普通の会社の辞め方
実際、口頭でもメールでも労働契約の解除は出来ます。必ずしも書面でなければならないという法律はありません。
方法はどうあれ、双方が合意すれば大抵の契約は成立しますし、解除できますからね。
ただ、言った言わない問題に発展したり、他人が確認するすべがなくなるので、普通は文書を使います。
相談後に退職願が一般的
自分の直属の上司に退職の意向を伝えて、退職日を調整して、その調整した退職日に合わせて退職願を提出するという流れです。
決定した後は、別途、退職届を出さないとならない場合もありますね。
また、退職願を持って相談に行き、調整後に退職届というのもあります。
退職願は、「退職したいと思ってるんですけど~」みたいな文書で、会社に承諾されないと退職できない設定になっています。また、退職願は取り消しも可能という設定になっています。
退職届は、「この日に絶対退職します!」みたいな文書で、退職を確定する文書です。取り消しも出来ない設定になっています。
大企業は独特の決まりを作っていることもありますが、前述の通り法的には口頭でも成立するものなので、どうでも良いですが、規則に従いましょう。
叩きつけるなら退職届
さて、そういう訳で、退職する旨を通知する文書を叩きつけたいと思ったら、退職届を叩きつけましょうね。
辞表を叩きつけるのは、恥ずかしいですよ。
叩きつけた退職届を破り捨てられたら
文書を叩きつけるという失礼極まりない行為をしているので、相手も仕返しをしてくる可能性はあります。
例えば、叩きつけられた退職届を破り捨てるという行為。
双方が合意すればいつでも辞められますし、口頭でもOKですが、証拠として文書を作成するのが一般的な訳です。
そこで、その証拠となる退職届を破り捨てるというのは、ある意味で理にかなった行為ですね。
退職届を破り捨てられて、その後も受け取って貰えないなら、簡易書留で退職届を送りましょう。
おわり
今回の記事で、辞表の意味と叩きつける文書が分かったと思います。
そもそも、文書を叩きつけて渡すという行為自体おすすめしませんが、上手くハマってスカッと転職できることを祈っています!