意識高い系の企業さんの中には、定量的に評価したり、定量的に目標設定したり、定量的に話したり、ということを凄く気にしているところがあります。
定量的な目標設定をさせられても、上司が定量的な評価が下手な場合、その会社は”ブラック”確定です!
「例えば〜、起業したいとか、常連の居酒屋を作るとか、仕事に関係ないことでも良いんで、20個ほど目標を設定してください。」
と言ってくる。そして、もちろん…
「その目標は定量的に。」
と言ってくる。
本当に定量的って言葉を誰に教えられたんだか…。
この評価をする側の人が、その定量的な目標や実績を図る能力がない場合は悲惨なことになります。
定量的って何か念の為に復習
定量的っていうのは、物事を数値に直して分析する方法を取るときに使われます。
「いつまでにどれだけやるか」ってことを、ちゃんと数字で決めるってことですね。
例えば、ブログで3ヶ月で100記事書くとか、1ヶ月で300万円売り上げるとかですね。
ただ、手段と目的が入れ替わらないように注意が必要。
さて、ビジネスにおいて、決まった期間に決まった成果を出すのは重要です。クライアントにプレゼンするにもレポートを作るにも定量的な分析に基づいていないとダメです。
ただし、それを人事評価でやるとなると、かなり難易度が高いです。
ブログ記事を例にして説明しますが、何にでも当てはまると思います。
定量的人事評価の難易度の高さ
例えば、ブログで3ヶ月で100記事という定量的目標を立てるのは良いですが、これを評価するとなると、その人のレベルによって変わります。
3ヶ月で100記事書くのは凄いです。質の良い記事ならば。
[余裕]3ヶ月で100記事、1記事1000文字
[無謀]3ヶ月で100記事、1記事10000文字
こんな感じで、質によって余裕にもなるし無謀にもなります。
じゃあ、文字数を含めて定量的に目標設定すれば良いんですね。
5000文字の記事を3ヶ月で100記事ってことにしましょうか。
これも結構キツイですよ。私だったら、新入社員や経験の浅い人がこんな目標出してきたら、却下しますね。
理由は、ネタ切れを起こして苦悩したり、変に文字数目標があるせいでカサ増ししたり、目標文字数に達したらすぐ記事を終わらせたりするに決まってるからです。
精神的に追い込まれる上に、質の悪い記事を量産する訳ですし、こっちも確認するのが大変ですし、質の悪い記事の確認なんてそもそも無駄です。
定量目標を立てさせ、定量評価するには、絶妙なラインを突ける上司くんが必要です。
絶妙なラインといのは、「キツそうだけど頑張ればイケる」って感じのラインです。
その絶妙なラインを突くには、”本人に十分な経験と知識”と、”たくさんの人を見てきた経験と勘”が必要になるので、正しい定量評価を出来る人はかなり少ないです。
定量上司くんが2パターンに別れる
さて、仮に定量目標を設定させたとして、それを評価するとなると上司がその目標に対して何か言わないといけませんね。
「1日に3記事書くとかいう目的にしなきゃ。」とか無理難題を言ってくる上司くん
「そんなに書ける訳ないし質も考えて3日に1記事にして。」と緩くしちゃう上司くん
もちろんどちらもダメです。
冒頭で書いた通り、前者の無理難題を言う上司くんがいる会社はブラックになります。
後者は、部下の成長を最大化できません。しかし、精神的には落ち着いて働けそうですね。会社が潰れる可能性をはらみますが。
さて、この無理難題を言う上司くんをブラック上司くんと名付けておきましょう。
ブラック上司くんに育てられる末路
ブラック上司くんは、無意識なのかバカなのか、はたまたワザと無理を押し付けて爆速で成長させようとしているのか、ここでも種類は分かれますが、それは置いといて、育てられる側がどうなるのでしょうか。
5000文字の記事を1日3記事書くということは、ネタ切れが一瞬でやってきます。もちろん、8時間の労働時間では書けません。
ネタ切れも起こさず、構成に悩むこともなく、ライバルチェック、調べ物もする必要がなくて、スムーズに書けたとしても、1記事3〜4時間はかかるんじゃないでしょうか。
ということは、書くだけで9~12時間はかかります。
で、実際は、ネタ切れ起こすし、構成に悩むし、ライバルチェックも調べ物も必要ですので、1記事に6時間以上かかることもあります。
かと言って、流石に18時間も会社に居れないので、家に持ち帰ります。それでも間に合わないので、休みも使います。
それでもギリギリなので、「間に合わない!間に合わない!」と、常に精神的に追い詰められた状況になります。
プライベートを全て犠牲にして圧倒的なモチベーションで頑張れる人は、ブラック上司くんに着いていけて、確かに爆速で成長するでしょう。
大半の人は、着いていけずに心が折れたり、精神的な病気になること間違いなしです。
ブラック上司くんは、この”追い詰めること”が非常に得意です。楽しんで人を追い詰められますし、「自分で立てた目標でしょ?」ってすり替えも上手いです。
本来は、その目標を適切に変更してあげるのが良い上司なんですけどね。
追い詰められる側は、常に頭の中はそれで一杯で、寝る時間も惜しくなったり、常に焦って心臓がバクバクします。
無理って言うと、「え?目標達成できてないじゃん」とアホヅラで言ってくるでしょう。
定量的×ブラック上司くんの組み合わせが最悪
定量的に目標が設定されてしまう…つまり目標が数字的に明確になってしまい、達成できているかどうか”だけ”はすぐに分かってしまいます。
ブラック上司くんに目標を操作され、無理な目標に変更されると、後は地獄だけです。
ブラック上司くんが会社にいるにも関わらず、定量的な目標や評価を行うと、こういう惨劇が起こるんですね。
定量的ということが悪いのではありません。ブラック上司くんと合わせるとダメなんですね。
かなり難易度の高い、絶妙なラインを突ける上司が居ない場合は、なんでも定量的とか言っちゃあダメってことですね。
ちなみに、そんなブラック上司くんが人を潰しまくると、必ず反乱が起きます。
訴えられたり、労基に連絡されたり、いきなり会社に来なくなったり、一斉退職したり。
おそらくそのブラック上司くんは仕事は出来る風なので、社長すら手を焼いているかも知れません。
定量的×ブラック上司くんに当たってしまってるなら
とにかく追い詰められているはずです。
- 何の目標も達成できないなんて、自分には仕事ができないんじゃないか…。
- ヤバイヤバイ!間に合わない間に合わない…!
と毎日思っているなら、さっさとその会社は辞めた方が良いですよ。
「鬱になって起き上がれなくて、出社できません」とかメールでも送って、辞めちゃってください。
精神を病んでしまうと、立ち直るのに非常に長期間の療養を余儀なくされます。
ここまで追い詰められたら、人生的にマイナスです。
優しい上司くんに報いれないとか、純粋に自分が失敗を繰り返して悔いて病むならまだしも、定量評価が下手なだけのダメ上司のために病む必要ないです。
言い訳もさせないなら超絶ブラック
意識高い系ブラックは、言葉や話し方を大切にしている企業さんもあります。
更には、マザー・テレサの言葉を”悪用”したりします。
マザー・テレサまで洗脳に使い始めたら、超絶ブラック企業です。
- 思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから。
- 言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから。
- 行動に気をつけなさい、それはいつか習慣になるから。
- 習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから。
- 性格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから。
マザー・テレサについて詳しくないので、この5つの「気をつけなさい」の真意は分かりません。
しかし、普通に考えて、ブラック企業の助けになるためにこんなことを言ってる訳ありません。
マザー・テレサは、人が幸せになることを願っていた人ですからね。
「俺なんかダメ人間だぁ」「不幸だぁ」「人生お先真っ暗だぁ」とか、こういうことを言うなってことでしょう。
しかし、ブラック企業やブラック上司は…
- 自信がない、できない、できてない、でも、だって、とりあえず、しょうがない、こんな言葉禁止。
- 愚痴は禁止。他責を禁止。
こういうことを禁止してきます。
そうすると、定量目標を達成できない時に、言い訳ができません。
つまり、黙って怒られるしかなく、反論できないように教育するんですね。
もはやブラックって何がしたいのか分からない。
てか、本当にマザー・テレサ知ってんの?なんでここでマザー・テレサ?
おわり:定量ブラックから逃げろー!
定量的な目標設定や、それに合った評価が出来る人はかなり優秀です。
そして、そんな人はゴロゴロいません。
優秀じゃないけど意識だけでも高くもっている低脳上司はかなりいい迷惑ですよね。
何かの本を読んで影響されたのか、どこかの大企業は取り入れているのか知りませんが、ただただ定量定量と言っている会社は残念ながらブラックまっしぐらです。